充電

こんばんは!嵐大コーチです!
今日のキーパースクールで、ふと考えさせられる場面がありました。
ある選手が、テーマに対して、何度も何度もチャレンジしていました。失敗しても諦めずに取り組み続ける姿。すぐにプレーを切り替えて、次はこうしようと自分なりに工夫する姿。その様子を見て、僕は自然とこう思いました。
「あ、この選手、一生懸命だな」
でも、その選手が「一生懸命にやろう」と意識していたかといえば、きっと違うと思います。
ただただ、そのプレーに夢中になっていた。目の前のことに全力で向き合い、自然と本気になっていた。
そんな夢中な姿が、僕の心には「一生懸命だ」と映ったのです。
気になって「一生懸命」という言葉を辞書で調べてみました。
「命がけで物事をすること。また、命をかけるほど真剣に物事に取り組むさま。」
といった説明が出てきました。
もちろんそれも間違いではありませんし、僕もその意味を理解しています。
ただ、僕が今日感じた「一生懸命」は、少し違いました。
僕の中での「一生懸命」とは、
何かに夢中になって取り組んでいる姿そのものです。
一つのことにがむしゃらに力を注いでいる。
でもそれは、「一生懸命にやろう」と無理やり自分に言い聞かせて出す力ではなくて、
気がついたら夢中になっていて、そこに本気がにじみ出ている状態なんだと思います。
本人はただ夢中になっている。
でも、その姿を見た周りの人が「一生懸命だな」と感じる。
つまり、夢中な姿が、周囲の人の心を動かし、“一生懸命”として伝わっていく。
そんなふうに僕は感じていますし、実際に僕の心も動かされました。
GKコーチとして僕が大切にしているのは、
選手たちが夢中になれる環境をつくることです。
「こうやってプレーするんだよ」と伝えるだけではなく、「もっとやりたい」「もう一回挑戦したい」と、選手自身が感じられる空間をつくること。夢中になれる環境の中でこそ、選手たちの一生懸命は自然とあふれ出てくると思います。
そして、彼らの姿に僕たち指導者もまた、心を動かされる。
そんな連鎖が、スクール全体の空気をつくっていくのだと思っています。
最後に。
「一生懸命」とは、ただ頑張ることではないのかもしれません。
無理やり気合を入れることでも、気持ちを前面に押し出すことでもない。
夢中で何かに取り組んでいるうちに、自然と本気がにじみ出てくる。
その姿を見た人の心が、「あの選手、一生懸命だな」と動く。
僕は、そんな瞬間があふれる場所をつくっていきたい。
選手が「またここでプレーしたい」「またサッカーがしたい」と思える場所。
それは、選手たちが夢中になって、一生懸命になって、心からサッカーを楽しめる空間。
そのためには、プロを目指す選手の熱にも応えたいし、GKを楽しみたい選手の笑顔も守りたい。
それぞれの目標やペースを大事にしながら、誰もが「ここなら自分を出せる」と思える場にしていきたい。
LIALLのGKスクールは、月に2回、つまり2週間に1回のペースです。
だからこそ、ここで思いきり“充電”して、日々のチーム活動の中でそのエネルギーを使い切ってきてほしい。
次に来る時には、自分の中のエネルギー、電池が空っぽになるくらい、ここで学んだことをチャレンジしてきてくれたら最高です。
そしてまた、この場所でエネルギーを満タンにしてほしい。
ここが、選手たちにとっての「充電できる場所」であり続けられるように。
これからも、夢中にさせる存在でありたいし、みんなの“やる気の源”でいたいと思っています。