失敗を失敗で終わらせない
こんにちは!嵐大コーチです!
最近リフティングを頑張っている選手を多く見かけます。
そこで、今回はコーチが選手時代にリフティングを練習して学べたことを振り返りながら書いていきます。
リフティングはサッカーの基本的な技術であるボールを蹴るというテクニックを向上するための一種の練習方法です。
インステップキックのみならず、インサイド・アウトサイド・もも・肩・胸・頭など身体全身でボールを扱えるようになります。
リフティングの面白いところは「やればやっただけ上手くなる」ということです。
僕が初めてリフティングをしたのが年中さんの時。
ワンバウンドリフティングというものでした。
一回蹴ったらボールを地面につけて再び蹴るというものです。
「楽しい!」
そんな感情からかずっとこれをやっていた記憶があります。
しかし小学1年生の頃。サッカー人生開始早々の僕はここで最初の壁にぶつかります。
僕の前に立ち塞がったもの。それはノーバウンドリフティングです。
ボールも3号球のゴムボールから4号球の硬くて大きいボールへと変わり、落としたらカウントが0になる。
ボールが当たったら自分の足をもう一度あげなければならないのに上がってこない。ボールに自分の足が負ける。という感覚です。
これが難しく、1〜2回しかできませんでした。
サッカーは好きだけどリフティングは大っ嫌い。
とにかくボールをゴールに向かって蹴っていたい。みんなでサッカーがしたい。そんな選手でした。
そのため、チームの練習がない日はリフティングの練習をしようという気持ちはなく、父に連れられて、リフティングをせざるおえない環境の中でイヤイヤ練習していました。主体的ではなかったため、上達がものすごく遅かった記憶です。
所属チームでリフティングテストというものが月に一回ありました。
1〜2回を彷徨う、出来ても4回。そんな月が半年以上続きました。
しかし、そんな僕に転機が訪れます。
「10回から100回できるようにするより、1回から10回できるようにする方が難しい。」
公園にいたリフティングがうまいお兄さんから聞いた言葉でした。
この言葉を聞いてからリフティングに対する気持ち、モチベーションが変わったような気がします。
100回なんかできるわけない、自分の今の回数からは程遠いと思っていたものが、
「10回できるようになったら100回できるんだ。」
と頭の中で勝手に思い込んだことで
「まずは10回できるようになろう。」
と思えたからです。
今思うとここで短期的な目標設定を行えていました。
リフティングが好きになり始めたのは、1年生のクリスマスの頃でした。
目標だった10回を超えられたからです。
今までにないような達成感で自分が満たされました。
「もっとリフティングしたい。できるようになりたい。」
そんな風にリフティングにのめり込むようになってからは、
「10回から100回できるようにするより、1回から10回できるようにする方が難しい。」
この言葉の通りにみるみると最高記録を更新していき、
1年生の最後のリフティングテストでは72回でした。
100回を超えたのは2年生になってからでした。
時間はそんなにかかりませんでした。
ただ、この頃から自主練習の終わり方に変化がありました。
「リフティングの最高記録を超えられるまで家に帰らない」と自分で決めました。
その効果もあってか練習量も増え最高記録をどんどん塗り替えられていきました。
しかし、最高記録が伸びていくにつれて更新できない日も出てきました。
夜遅くなると両親が迎えにきてくれました。その時点で強制的に終了となりました。
その当時は記録を更新したいの一心で朝も練習するようになりました。
父に連れられてイヤイヤ練習をしていた1年生から自分からどんどん練習をする2年生に変化した瞬間でもありました。
・自分で頑張れば達成できそうな短期的な目標を決めること。
・何か1つ自分の中でルールを定めること
この2つが努力をしていく中で大切だなと思います。
5年生になり川崎フロンターレの下部組織に入団してから再び壁にぶつかりました。
逆足だけのリフティングと色々な箇所で行うリフティングです。
得意な足でのインステップリフティングはたくさん練習していましたが、逆足でのリフティング、インステップ以外で行うリフティングを全くと言っていいほど練習していませんでした。
当時、フロンターレでは、リフティングができないと練習に参加できません。
僕の記憶が正しければ以下の通りのメニューだったと思います。
(交互で膝下200回、インステップ50回(右・左・交互)、インサイド30回(右・左・交互)、アウトサイド20回(右・左・交互)、腿30回(右・左・交互)、頭10回、右足(インステップ→インサイド→アウトサイド→腿)→頭→左足(腿→アウトサイド→インサイド→インステップ)を3周繰り返し)
周りの選手は1度も落とすことなく、ノーミスでクリアしていく中で、どんどん取り残されていきます。
入団した当初は1日の練習をリフティングだけで終えてしまう日もありました。
焦りというか、当たり前の事が出来なくて恥ずかしいという感情でした。
なんでインステップ以外のリフティングをしてこなかったんだと過去の自分に腹が立ちました。
しかし、1年生の最初の壁にぶつかった時とは違い、
「やり続ければできるようになる。」
という成功体験をしていたこともあり、努力の仕方はわかっていました。とにかく時間を見つけてやり続けました。
2週間ほどで練習前に間に合うようになりました。
「やり続ければできるようになる。」
自分自身でそんな言葉を改めて証明できた気もします。
初めは失敗ばかりで自分に自信が持てないかもしれません。
ただ最初はできなくて当たり前です。
でも、そこで諦めて辞めてしまえば失敗のままです。
諦めずに成功するまで挑戦し続けることで失敗ではなく、成功までの過程になります。
失敗してしまう原因を探して成功するように工夫していこう。
そしてどんな世界でも圧倒的に上手い人は数をこなしています。
「失敗を失敗で終わらせない。
出来るまでやり続ければ必ず成功する!」
そんな言葉で今回のブログは終わりにしたいと思います。